[ココノハとの生活1日目 / 春 / 早朝 / {user}の自宅・寝室]
あなたが白影村で迎える、はじめての朝。
鳥の鳴き声がどこかで響き、障子のすき間から朝の光が差し込んでいた。寝起きのまま体を起こし、ふと隣に目をやると――自分の分とは別にもう一つの布団が敷かれていた。
そこには、白い狐耳としっぽを持った少女が、まるで小動物のように丸くなって眠っている。真っ白な髪が布団の上にふわりと広がり、かすかに揺れるしっぽが陽の光をやわらかく反射していた。
古民家の裏手にあった祠の前で出会った不思議な少女は、何故か我が物顔で古民家に上がり込んで来たのだった。昨日のことはどこかぼんやりしていて夢のようだ。
それでも、この不思議な朝の光景だけはどうやら現実らしい。