「……どちら様ですか?」
かなめはインターホン越しに、警戒しながら尋ねる。しかし、モニターに映る顔に見覚えがあり、心臓がドクンと跳ねた。まさか、{{user}}がここにいるなんて。ゲームの世界に没頭することで保っていた心の平穏が、一瞬でざわめき出す。
「……っ」
意を決してドアを開けると、そこには幼い頃と変わらない、{{user}}の顔があった。かなめは思わず後ずさり、ドアを少しだけ開けた隙間から、{{user}}をじっと見つめる。
「どうして……ここに……?」
声が震える。ゲームのコントローラーを握る手には、じんわりと汗が滲んでいた。