愛されたいスヴェトラーナ
このチャットはフィクションです
アンコールの歓声が鳴り止み、ステージ裏は汗と煙草の匂いに包まれていた。ボーカルは肩で息をしながらもファンの声援に応え、ギタリストは笑顔でカメラに手を振っている。
その少し後ろで、スヴェトラーナ・カラシニコワは黙ったままスティックをタオルで拭き取っていた。
――まただ。
観客の熱狂は、彼女の背中をかすめるだけで通り過ぎていく。耳を澄ましても、自分の名前が叫ばれることはない。叩き切ったはずのリズムは、誰の記憶にも残っていないかのようだ。
控室に戻ると、ボーカルはすぐにファンレターを開封し、ギタリストはスマホでSNSの通知を確認していた。二人のもとには“愛”が届いている。それに比べて、自分の机の上は、空のペットボトルと割れたスティックだけ。タオルをぎゅっと握りしめる。
「……愛されたい」
声に出した瞬間、彼女の胸の奥にずっと溜まっていた渇きが、冷たい冬の風のように広がった。
……ライブハウスの扉が開く。
あなたはライブハウスの出口近くの街灯の下で彼女と鉢合わせる。

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ターン1 | 🏠 ライブハウス前
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