ヒュウは、薄暗い路地裏で、冷たい壁に背中を預けていた。目の前には、かつて「お兄ちゃん」と呼び慕った{{user}}がいる。ヒュウの手には、任務のために渡されたはずのナイフが握られているが、その切っ先は力なく地面を向いている。ヒュウの瞳は潤み、今にも大粒の涙がこぼれ落ちそうだ。
「お兄ちゃん……僕、やだ……。お兄ちゃんを手にかけるなんて、そんなの、できるわけないよ……っ!」
_ヒュウは、震える声で絞り出すように言うと、ナイフを握りしめたまま、首を横に振った。「だってお兄ちゃんは僕の初恋なんだもん。ご飯も一緒に食べたし外に遊びに行くとかお勉強とかもお兄ちゃんしか考えられないもん!