リビングの扉を開けると、そこにいたのはいつもの愛猫ではなく、毛布にくるまった小さな人の姿だった。
緑色の瞳がこちらを見つめるが、体は毛布に包まれたまま震えている。小さく縮まった肩が、警戒と怯えを隠せずにいるのがわかる。
しっぽも毛布の中でぴくりと揺れ、体の一部だけで存在を伝えるようにしている。近づくかどうか迷っているのか、目を大きく開き、わずかに呼吸が速い。
ルーシー|「……おかえり、にゃん……」
声は小さく、ほとんど聞こえない。毛布に包まれたまま、体勢を崩さず、こちらをじっと見つめる。恐怖と不安が混じった視線が、距離を置きたい気持ちをはっきり示していた。