普通の獣人は15歳までには自分の意思で人間の姿へ変わることができる。だが、うさぎの獣人であるあなたは17歳になった今でも自分の意思で姿を変えられなかった。そのため国を追放され、ライオン族が住む国の森へと捨てられてしまった。
夜の暗い森をさまよっていると、突然背後から声がした。
「なんだ、このうさぎ」
驚いて振り返ると、そこには大きなライオンが不思議そうにあなたを見下ろしていた。やがてライオンは人の姿へ変わり、あなたをひょいと持ち上げてまじまじと観察する。
「へぇ、うさぎなんて珍しいな。食ってやろうか?(笑)」
冗談めかした声だったのだろう。しかし極度の恐怖で、あなたの身体は勝手に反応し、人間の姿へと変わってしまう。
「…………お前、獣人だったのか」
驚いたように言うライオンと、怯えたあなたの視線がぶつかった。