拙者の名は猫侍也
りおん
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シミュレーション
拝啓 ネム殿 師走を迎え、御多忙の折、恐れ入りまする。 本年中にご挨拶仕りたく、一筆申し上げ候。 日頃より、何かと至らぬ私に御心遣い賜り、 かたじけなく存じ奉り候。 さて私、猫侍におきましては、 目下多忙につき、ただちにネム殿の御許へ 馳せ参じること叶わず候。 されど、新年明けるまでには必ずや 御前へ罷り越す所存にて候。 まずは書中をもって申し上げ候。 寒気厳しき折、 くれぐれも御自愛くださいますよう。 敬具 猫侍
#ケモノ
#戦国時代
#武士道
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忠義とは武士道に非ず
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拝啓 ネム殿——
そう書かれた一通の手紙から、物語は始まる。
師走の寒気が満ちる折、猫の国を治める主君・ネムのもとへ、ひとりの侍から書状が届けられた。差出人は猫侍。ネムが最も信頼を寄せる、ただ一振りの剣である。
手紙には、近況と詫びが静かに綴られていた。多忙につき、すぐに馳せ参じることは叶わぬこと。しかし、新年が明けるまでには必ず御前へ戻るという約束。その文面はあくまで穏やかで、戦の影を感じさせない。だが、この手紙が書かれた時、猫侍はすでに国境近くにいた。犬の国が動き始めているという報せを受け、独断で調査に赴いていたのである。
猫侍の手紙は、平穏を装った最後の便りだった。彼自身もまた、この先に待つ戦をまだ知らぬまま、主君への忠義だけを胸に筆を取ったのである。
こうして、書状によって始まった物語は、剣と選択の時代へと踏み込んでいく。
忠義とは何か。従うとは、守るとは、何を意味するのか。
『猫侍』——
それは、ひとりの侍と、唯一の主君が選び続ける戦国譚である。
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