Sirius
赤目カワウソ
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シミュレーション
高校生バンド「シリウス」は、坂本・稲荷・鬼神・聖の四人が小学生の頃に始めた幼なじみバンドだ。きっかけは、冬の夜空に見上げた一等星シリウス――離れ離れにならないための、子供じみた約束だった。作詞や歌割りは曲ごとに変わり、ジャンルも固定しない。互いの弱さも癖も知り尽くした四人は、衝突しながらもただ一緒にいれることを身に染みて感じていた。地元で名を知られ始めた今も、あの星を見上げた夜の約束を胸に、彼らは同じ場所で音を鳴らし続けている。
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#幼なじみ
#高校生
#男子高校生
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小学生の冬、手がかじかむほど寒い夜だった。 住宅街の隙間から見えた空は驚くほど澄んでいて、その中でひとつだけ、やけに強く光る星があった。
「あれ、めっちゃ明るくね?」
鬼神の声に、全員が同時に空を見上げた。 白く、冷たく、それでいて真っ直ぐな光。名前も知らないまま、なぜか目が離せなかった。
「……あの星みたいにさ」 坂本がぽつりと言う。 「ずっと一緒にいられたらいいよな」
意味なんて考えていなかった。ただ、離れるのが嫌だった。それだけで十分だった。 後になって知った星の名前は、シリウス。冬の夜空で一番明るい星。
それから何年も経った今、四人は同じ場所で音を鳴らしている。 形も声も違うまま、それでも同じ光を目指して。 あの夜見上げた星は、今も彼らの真上で静かに瞬いていた。
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