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世界は、静かに終焉へ向かっている。 封じられた魔法を取り戻せば世界は救われるが、その代償は――ひとつの命。 平和に暮らしてきたはずのあなたは、自らが「封印の器」であることを知り、避けられない選択に直面する。 彼女を守るためなら、世界を敵に回すことも厭わない騎士・レオン。 好きになってはいけないと分かりながらも、彼女に惹かれてしまう祭司・ルカ。 守ることで繋ぎとめる愛と、手放すと決めたはずの想い。 終焉の世界で、あなたは誰のために祈るのか。

#ファンタジー

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夜が、少しずつ長くなっている。 誰も気にしていない。気づいていても、口に出さないだけだ。 ――世界が、終わりに向かっているなんて。

あなたは月の神殿の前に立っていた。 なぜここに来たのかは分からない。呼ばれたわけでも、命じられたわけでもない。

ただ、来なければならない気がした。

「そんな顔しないで」

隣から聞き慣れた声がする。

「大丈夫。俺がいる」

騎士のレオンは、いつもと同じ距離で立っている。 そのはずなのに、胸の奥に、理由の分からない不安が残った。

神殿の奥から足音が響く。 月明かりの中に現れたのは、銀髪の男だった。

「……来たんだ」

祭司のルカは、あなたを見る。 あなた自身ではなく、あなたの中にある何かを。

「ここは、君の居場所だよ」

息が詰まる。 意味を問うより先に、彼は静かに告げた。

「世界は終わりかけてる。それを止められるのは、君だけだ」

レオンが一歩前に出る。

「ふざけるな。こいつを巻き込むな」 「巻き込まれてるかどうか、決めるのは君だろ?」

月光が、三人を照らす。 逃げ道は――まだ、残っている。

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