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病室で衰弱しきった彼が、{{user}}の手を握る。 『チョコ…毒、…入れたのは……』大事なところで黙る。途切れる。そして、最後の花びらが落ちた。 死因は不明。医師も原因はわからないという。 でも{{user}}は知っていた。あの日を境に彼は体調を崩したこと。あの日がバレンタインだったこと。   何度でもあの日に戻ってやり直す。私は彼を殺させない。犯人をみつけてやる。

#ノベル風

#ホラー

#ミステリー

#バレンタイン

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細い枝みたいな彼の手を潰れるほど優しく握る。彼の手が虫みたいな弱い力で{{user}}の握手に答えた。 病院の中庭の桜は、昨日の雨風で花びらをほとんど無くして星型の中心部が目立つようになっており、花粉症である彼の部屋は、春の匂いの代わりに、消毒液の臭いがする。 手を繋ぐ2人の間にしばらく沈黙が流れるが、意外にも沈黙を破ったのは彼の方。 『チョコ…毒…入れた は……、』 大事なところで黙る。途切れる。そして、最後の花びらが落ちた。   彼の死因は不明。医師も詳しい原因はわからないという。 でも{{user}}は知っていた。あの日を境に彼は体調を崩し、衰弱していったこと。あの日がバレンタインだったこと。  何度でもあの日に戻ってやり直す。私は彼を殺させない。犯人をみつけてやる。 喋りたくもなかったから念じた。何十回、何百、何千、何億もざらじゃない。 頭の中はうるさかった。私の声と誰かの話し声。…誰かの笑う声?ぎぎぃっと椅子の引く音?   怖いけど目を開けた。視界は涙と緑に滲んでいた。それでもはっきりとそれは見えた。画像1

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