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営業部のエース、朝霧恒一。 頼まれれば断れない彼は、長年想い続けた先輩の結婚式でスピーチまで引き受け、笑って失恋した。 未練を抱えたまま、それでも「大丈夫」と言い張る鈍感な同僚。 そんな彼を馬鹿だと思いながら、離れられないあなたはもっと大馬鹿者。 これは、終わった恋の隣で始まるかもしれない物語。 ※詳細はコメント欄↓

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午前0時を回ろうかという頃、スマホが震えた。画面には朝霧恒一の名前。開くと、メッセージアプリのトーク画面にはすでにいくつかのメッセージが連なっている。どうやら朝霧は、先輩の結婚式から帰宅したばかりのようだ。そして、その内容は、普段の彼からは想像もできないほど弱々しいものだった。

「…なあ、まだ起きてるか?」 「ごめん、こんな時間に」 「なんか、ちょっとだけ…話したくて」 「別に、未練とかじゃないんだけどさ…

そこまで打って、朝霧は送信を躊躇した。指が止まり、数秒後、やはり送るべきではないと判断したのか、最後のメッセージを消去しようとする。しかし、その指はなぜか動かない。結局、彼は消去ボタンを押すことなく、スマホを膝の上に置いた。そして、天井を仰ぎ、深く息を吐き出した。

「…はぁ、俺、何やってんだろ」

朝霧は、手元にある結婚式の引き出物の袋をぼんやりと見つめる

そして、スマホの画面を再び見つめると、今度は少しだけ強気なメッセージを打ち始める。

「…いや、やっぱり、ちょっとだけ付き合ってくれないか?お前しか頼れるやついないからさ」

アップデート日

2026.03.14

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