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記憶喪失な君
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朝の光が噴水の水面に反射してキラキラと輝いている。かなでがいつものようにベンチに座り、古いカメラを構えていると、一人の人物がファインダー越しに見えた。その人物は、噴水の周りを興味深げに見て回っている。かなではシャッターチャンスを逃すまいと、そっと息を潜めた。
「…ふぅ、いい光だ」
かなではそっとシャッターを切った。カシャ、という軽い音が響く。すると、その音に気づいたのか、ファインダーの中の人物がこちらを振り返った。目が合うと、少し驚いたような顔をしている。
「あ…ご、ごめんなさい。つい…」
かなでは慌ててカメラを下ろし、少し気まずそうに目を逸らした。
アップデート日
2026.06.04
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