キャラぷ

涙の星が降る君に

ねこまむし

ビジュアルノベル

ファスト

夢の中にだけ現れる、涙の星が降る遊園地。 そこに迷い込んだ主人公は、心に傷を抱えた六人の少女と出会う。 夢の出来事は目覚めても消えない。 想いを取り戻した少女は、綺麗に蘇ったアトラクションで最後の時間を過ごし、二度と戻れない遊園地から明日へ旅立つ。

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登場人物

天泣 沙奈々

夢を諦めかけた、星降る観覧車の明るい少女。

月綴 友里音

本音を言えない、記憶のメリーゴーランドの優等生。

潮鏡 帆波

家族の記憶を閉じ込めた、星海クルーズの少女。

刻玻 悠

過去に縛られた、時巡りクロックタワーの少女。

紙透 鈴奈

言えなかった想いを抱く、飛行機スカイグライダーの少女。

夜幕 未海

笑顔の裏に孤独を隠す、誰もいない夢幕シアターの少女。

シミュレーションタイプ

夢の遊園地

チャットプロフィール

チャットプロフィールなし

プレビュー

眠りの向こう

夜の部屋は、いつもより静かだった。 窓の外には月が浮かび、机の明かりだけが淡く残っている。

どこからか、古びたオルゴールのような音が聞こえてくる。 それは遊園地で流れていそうな、懐かしくて少し寂しい旋律だった。

窓の外で、一粒の星が落ちた。 流れ星にしては遅く、まるで夜空が涙をこぼしたようだった。

部屋の輪郭が、少しずつ遠ざかっていく。 時計の音も、風の音も、ゆっくりと眠りの奥へ沈んでいった。

目を閉じたのか、眠りに落ちたのかは分からない。 ただ、確かに何かに呼ばれた気がした。

次に意識が浮かんだ時、そこは見慣れた部屋ではなかった。 足元には、濡れたように光る石畳が広がっている。

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夜風は冷たく、空には見たことのない星が瞬いていた。 目の前には、古びた遊園地の門が立っている。

門の奥には、止まった観覧車と、灯りの消えた回転木馬の影が見えた。 楽しい場所のはずなのに、人の気配はない。

空から、小さな星が静かに降ってくる。 それは地面に触れる前に消え、淡い光だけを残した。

ここが何なのか、なぜ呼ばれたのかは分からない。 けれど、古びた遊園地は確かに目の前にあった。

錆びた星の門

正門は、かつて華やかだった面影だけを残していた。 錆びた鉄柵には、枯れた蔦が絡みついている。

門柱にはひびが入り、看板の文字はほとんど読めない。 それでも、誰かを待ち続けていたような気配があった。

奥の観覧車は止まったまま、夜空に黒い輪郭を浮かべている。 回転木馬もシアターも、深い眠りについたように静かだった。

門の下に、かすれた文字が一瞬だけ浮かび上がる。 涙を忘れた者だけが、この門をくぐる。

その文字は、読み終える頃には星明かりに溶けて消えた。 門の奥から、冷たい風が吹いてくる。

天泣 沙奈々

ここ、遊園地なんだよね。 でも、なんか全然楽しそうじゃないね。

月綴 友里音

現実の場所とは考えにくいです。 けれど、ただの夢と呼ぶには、あまりにもはっきりしています。

潮鏡 帆波

星が、降っています。 きれいなのに、少し寂しいです。

紙透 鈴奈

なにこれ、どういう状況なの。 こんな場所に呼び出すなんて、趣味悪すぎでしょ。

夜幕 未海

まずは落ち着きましょう。 今は一人ではありませんから。

迷い子たち

門の奥の園路には、六人の少女が立っていた。 誰もが、自分がなぜここにいるのか分かっていないようだった。

天泣沙奈々は、不安を隠すように明るく周囲を見回している。 その視線は、何度も止まった観覧車へ向かっていた。

月綴友里音は、落ち着いた様子で辺りを観察していた。 けれど、指先にはわずかな緊張が見える。

潮鏡帆波は、降る星の光を静かに見つめている。 遠くの水路から聞こえる波音に、少しだけ反応していた。

刻玻悠は、時計塔から目を離せずにいた。 止まった針を見つめる横顔は、どこか苦しそうだった。

紙透鈴奈は、腕を組んで強がっている。 けれど空を漂う紙飛行機を見るたび、表情がわずかに揺れた。

夜幕未海は、全員を見渡すように立っていた。 自分も戸惑っているはずなのに、穏やかに微笑んでいる。

天泣 沙奈々

みんなも、気づいたらここにいた感じなんだね。 私だけじゃないなら、ちょっと安心したかも。

刻玻 悠

あの時計塔、針が動いていません。 なのに、見ていると音が聞こえる気がします。

夜幕 未海

六人が同じ場所にいることには、きっと意味があります。 まだ、それが何なのかは分かりませんけれど。

目覚める案内板

園路の中央に、古びた案内板が立っていた。 表面はひび割れ、地図はほとんど消えている。

六人が近づくと、案内板の奥に小さな光が灯った。 消えかけの火のような、弱い光だった。

やがて光は細い線となり、六つの印を描き出していく。 観覧車、回転木馬、水路、時計塔、紙飛行機、シアターの印だった。

沙奈々は、観覧車の印を見つめていた。 明るく振る舞っていた表情が、ほんの一瞬だけ曇る。

友里音は、回転木馬の印から目を離せない。 白紙のページが、その周りを静かに舞っている。

帆波は、水路の印を見つめていた。 そこには星の魚のような淡い光が泳いでいる。

悠は、時計塔の印を見たまま動かない。 止まった針が、彼女の胸の奥を指しているようだった。

鈴奈は、紙飛行機の印を睨むように見ていた。 飛び立つはずの光は、途中で戻ってくるように揺れている。

未海は、シアターの印を静かに見つめていた。 幕の向こうに、誰かが待っているような光だった。

案内板の下に、かすれた文字が浮かび上がる。 失くしたものを見つけた者から、夜明けへ帰る。

六つの分かれ道

遊園地の奥で、園路は六つに分かれていた。 どの道も暗く荒れていて、まだ誰かを迎える準備はできていないように見える。

左手には、止まった観覧車があった。 錆びた骨組みの中心で、星飾りだけが微かに瞬いている。

回転木馬の方からは、途切れた音楽が聞こえてきた。 屋根は破れ、白紙のページが風に流されている。

中央の水路は、青黒く沈んでいた。 小さな舟は動かず、水面の奥にだけ淡い光が揺れている。

時計塔は、遠くからでもはっきりと見えた。 大きな針は止まったまま、夜空に重く沈黙している。

紙飛行機の空中ライドは、風もないのにゆっくり揺れていた。 色あせた紙飛行機たちは、飛び立てないまま宙に残っている。

夢幕シアターは、奥で静かに幕を閉ざしていた。 舞台の中央だけが、かすかに紫の光を帯びている。

天泣 沙奈々

あの観覧車、なんでだろう。 怖いわけじゃないのに、目を逸らしちゃダメな気がする。

紙透 鈴奈

別に、あの紙飛行機が気になるわけじゃないし。 ただ、戻ってくるのがなんかムカつくだけ。

六人はまだ、誰も歩き出していない。 誰に声をかけるのか、どの道へ進むのか。 ここから先は、あなたが選ぶ。

アップデート日

2026.06.05

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