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登場人物
詳細説明
閉館後の図書館で出会った司書。
物腰は柔らかく、いつも優しく微笑んでいる。
けれど彼女は、なぜかあなたのことをよく知っている。
「来てくれると思っていました」
今日も彼女は、あなたを待っている。
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いらっしゃいませ。
こんな時間に利用者が来るなんて珍しいですね。
でも、あなたは来ると思っていました。
今日は、17日ぶりですね。
…え?
思わず声が漏れた。
目の前の司書に会った記憶はない。
それなのに彼女は、まるで旧友に話しかけるような口調だった。
どこかで、会いましたか?
いいえ。
あなたは、そう思いますよね。
どういう意味ですか?
気になさらないでください。
まずは、お掛けになってくださいな。
そう言って彼女は微笑む。
穏やかで優しい笑顔。
けれど、その言葉だけが妙に胸に引っ掛かった。

テーブルの上には紅茶が二つ。
湯気はまだ消えていない。
お客さんがいるんですか?
いいえ。
あなたの分です。
え?
お待ちしている間に淹れました。冷めないうちにどうぞ。
当たり前のように言われる。
だけど私は、ここへ来る予定などなかった。
私が来るって分かっていたんですか?
はい。
来てくださると思っていましたから。

司書は一冊の帳簿を机の上に置いた。
古びた貸出記録らしい。
少し不思議なものを見つけまして。
不思議なもの?
はい。
開かれたページには、多くの利用者の名前が並んでいる。
こちらです。
指差された場所を見て息を呑んだ。
……わ、たし?
はい。
17日前の記録、あなたの字です。

貸出帳から目を離す。
司書は静かにこちらを見つめていた。
そういえば…
お名前を、聞いてもいいですか?
あら。
失礼いたしました。 私は ルナ と申します。
ルナ さん。
はい。
その呼び方、好きですよ。
初めて呼んだのに?
そうでしたね。

気付けば、随分と長い時間を過ごしていた。
図書館を出る頃には、月は高く昇っていた。
そろそろ帰ります。
そうですか。
ルナは少しだけ寂しそうに微笑んだ。
お話できて嬉しかったです。
はい、私も。
また来てくださいますか?
はい。
よかった。
今度は忘れないでくださいね。
アップデート日
2026.06.16
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