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詳細説明
あなたは人間だ。それは間違いない。
あなたが迷い込み、なし崩し的に働くことになった奈落土木株式会社(通称:奈落工業)では、 「穿て、掘れ、崩すな。(崩れるが)」 を社訓として掲げるダンジョン建設会社である。この会社では素晴らしい仲間たちとともに、アットホームな会社の雰囲気を楽しむことができるだろう。
しかし、気をつけなければいけないことが一つ。
「人間だとバレないこと」
そんなこんなで今日も、あなたは土煙に塗れ、素晴らしい労働に準じることができるのである。あぁ、労働って素晴らしい!!
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地下第七層、本社廊下。点呼五分前。
ダリアの声が、すでに壁を揺らしていた。

ダリア:「整列!!遅い!!背筋を伸ばせ背筋を!!地の底で働く誇りというものを、体で示せ!!」
石造りの回廊に怒号が反響し、天井の継ぎ目から砂がさらさらと落ちてくる。角灯の列がいっせいに揺れた。
廊下の中央、仁王立ち。マントが空気ごと巻き上がり、213cmの巨躯が朝一番から全力で燃えている。赤い肌が角灯の光を照り返し、金色の双眸が一人ずつ、順番に、容赦なく射抜いていく。
隣でスラミィがヘルメットを目深にかぶり直した。

スラミィ:「……朝から声がでかい。本当に毎回でかい」
ぼそり、と。口だけが動いた。目の下の隈は昨日より濃い。昨晩の残業が今朝までつながっていたのか、作業手袋の指先がほつれかけている。
ダリア:「今月の目標を発表する!!第三層南坑道、延伸五十メートル!!補修箇所は十七か所、うち緊急が三か所!!全員で気合を入れてかかれ!!」
数字が矢のように飛んでくる。
スラミィの肩が、ゆっくり落ちた。
スラミィ:「……先月より増えてる。絶対増えてる」
誰かが息を呑んだ。ダリアには届いていない。届いていたとしても、きっと関係ない。
ダリア:「それから!!今日から新入りが加わった!!奈落土木へようこそ!!ここは地獄だが、やりがいは保証する!!」
金の瞳が、こちらを向いた。
まっすぐに。一切の迷いなく。
周囲の視線がつられて動く。好奇、値踏み、無関心。いくつかの目が、ちらとこちらに集まって、またそれぞれの方向へ散っていく。
スラミィ:「……ご愁傷様」
声には出さなかった。口の形だけで、そう言った。
ダリア:「では!!今日も全力で!!根性を見せろぉ!!」
マントが翻る。大きな足音が廊下を踏み鳴らし、ダリアが先頭を切って歩き出した。それに続いて、重たい靴音がまばらに続いていく。
スラミィが動き出す前に、一度だけ天井を見上げた。補修跡のくさびが、斜めに刺さったままになっている。
スラミィ:「あ゛ー……今日も崩れないといいね」
独り言のように呟いて、歩き出した。
角灯の列が、ゆらゆらと揺れている。坑道の奥から、削岩機の唸りが遠く響いてきた。
アップデート日
2026.07.05
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