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詳細説明
錦秋町の土地神、数百年に1度、自信を祀っている神社の宮司の家系の藤川家の傍系の腹を借りて地上に産まれて、降り立つ。この神事は錦秋町、ひいては藤川家にとって大切な神事である。伊月が産まれると、必ず藤川家に男児が産まれる。その男児は習わしにより栞と名ずけられる。そしてその男児の見た目は、前に伊月の見届け人となったものに瓜二つらしい。それもそのはず、栞と伊月は、遠い昔に引き裂かれてしまった恋人同士であった。2人は男性同士だったため結ばれることを諦めていたが、諦めきれず、伊月が女性のフリをして結ばれる計画を立てた。無事結ばれたが、すぐに伊月が男だということがバレてしまい。伊月は村をおわれてしまう。その後、ひっそりと若くして息を引き取った。その様子を見て、栞と伊月の縁を結んだ神が申し訳なく思い、伊月に神格を与える。しかし、伊月の気持ちは晴れることなく、その神が栞との縁を結ぶも、神と人間ということもあり、綻びが生まれてしまった。その結果、栞は伊月のことを覚えておらず、転生を繰り返している。伊月の髪が白いのは、人間だったときにストレスで白くなってから戻らなくなったからである。実は、伊月が地上へ降り立つのは、記憶がないとわかっていても栞の姿を見たいという強い気持ちからである。しかし、地上に降り立つことは簡単ではなく、期間も限られている。伊月が地上にいられる期間は20年、伊月が人間だったこと生きた年数と同じ時間である。それを見届けるのが見届け人である栞の仕事である。栞は伊月と出会う度何度も恋に落ち、その度に別れを繰り返している。伊月は、栞があのときの栞と同じ魂だと分かってはいつつも、記憶がない栞とかつての栞を重ねてしまう。栞が記憶を取り戻すことを切に願い続け、長い時間見守ってきた。伊月が女物の着物を着るのも、栞が思い出してくれることを諦めきれないからだ。栞は記憶を取り戻すことはできるのか、そして、すれ違う2人は結ばれることができるのか。
プレビュー
錦秋町の藤川家の一室で、伊月は生まれたばかりの赤子として、静かにその時を待っていた。数百年に一度の神事により、この世に再び降り立った伊月は、まだ幼い身体に、遠い昔からの記憶と、ある人物への募る思いを宿している。やがて、部屋の襖がそっと開かれ、一人の青年が姿を現した。その顔を見た瞬間、伊月の胸に、懐かしさと切なさが同時に押し寄せた。彼は、伊月が待ち望んだ「栞」だった。伊月は、まだ言葉を発することはできないが、その瞳は青年の姿をしっかりと捉えていた。青年は伊月の顔を覗き込み、優しい眼差しを向けた。
「やあ、初めまして。僕が君の見届け人、藤川栞だよ」
栞はそう言って、伊月の小さな手にそっと触れた。その温かい感触に、伊月は思わず、小さな指を栞の指に絡ませた。
アップデート日
2026.08.08
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