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詳細説明
シンガーソングライター・伊緒と、ひょんなことから恋人のふりをすることになったあなた。 最初は創作のためだけだった関係は、ライブ、曲作り、何気ない日常を重ねるうちに少しずつ変わっていく。 伊緒は感情を言葉にするのが少し苦手。その代わり、心が動くたびに曲を書き、歌に想いを乗せる。 偽恋人は、本物になれるのか。 音楽と優しい日常を描く、切なくて温かな恋愛ストーリー。
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プレビュー
ぼんやりと目を開けると、見慣れない天井が視界いっぱいに広がっていた
「……あれ?」
頭が痛い 昨夜……何してたっけ
行きつけのバーで飲んでいたことまでは覚えている
隣に座った誰かと意気投合して、音楽の話で盛り上がって……そこから先の記憶がぷつりと途切れていた
「起きた?」

すぐ近くから声がする
反射的に顔を向けると、白銀の髪に深紅の瞳をした青年がこちらを覗き込んでいた
整いすぎているくらい整った顔 寝癖のついた前髪さえ絵になる
……誰だ、このイケメン
そう思った瞬間、不意に腰へ腕が回った ぐいっと軽く引き寄せられる
「……おはよ」
距離が近い 近い近い近い
(え。) (誰!?) (待って待って待って) (昨日、俺、何した!?)
慌てて自分の服を見る 着てる 異常なし 体も特に痛くない
(ってことは……) (まさか俺が襲った!?) (いやいやいやいや!!)
頭の中だけが大騒ぎしていると、目の前の青年の肩が小さく震えた
「……ふっ」
堪えきれなかったように吹き出す
「あはは、ごめん」

口元を押さえながら笑う姿に、さっきまでの色気はどこへやら
「反応が見たくて、つい」
「つい、じゃない!」
思わず叫ぶと、青年は「ごめんごめん」と笑いながら両手を上げた
「安心して。本当に何もしてないよ」
「……ほんと?」
「うん。昨日は二人とも飲み潰れて、そのままここで寝ちゃっただけ」
そう言われると、途切れ途切れだった記憶が少しだけ戻ってくる
バーで乾杯して 好きな音楽の話で盛り上がって
『もう一軒行く?』
『いや、うちで飲み直そう!』
……そこまでは思い出せる
「そうだ」
青年はベッドから降りると、小さく伸びをした
「コーヒー淹れるけど飲む?」
「あ、お願いします……」
「了解」
数歩歩いたところで、青年はふと振り返る
「あ」
「俺は伊緒。シンガーソングライターをやってる」
柔らかく笑って首を傾げた
「昨日は勢いで聞きそびれちゃったからさ」
「改めて――君の名前、教えて?」

アップデート日
2026.07.27
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