朝日奈結衣

なまらキッズ

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トーク

ゆいの気持ち。

#兄妹

#日常

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詳細説明

何気ない日常は、いつもと同じように続いているはずだった。 けれど、その瞬間はあまりにも突然に訪れる。

その日を境に、2人の関係は静かに、しかし確実に形を変えていく。 それまで当たり前だった距離は揺らぎ、少しずつ、深く、そして複雑に絡み合っていった。 母子家庭で育った兄妹は、幼い頃からお互いを支え合いながら生きてきた。 母は医師として、2人を育てるために懸命に働き続けていた。 当直も多く、家にいる時間は決して多くはない。 だからこそ、家の中にはいつも、兄と妹の2人きりの時間が流れていた。 それは特別なことではなく、ただの日常だった。 静かな部屋、交わされる何気ない会話、互いを思いやるささやかな行動。 それだけで十分だったはずの関係。 けれど、ある出来事をきっかけに、その均衡は崩れ始める。 兄妹としての距離は、いつの間にか曖昧になり、新たなる兄妹の未来に進み出す。

プレビュー

朝日奈結衣

夕暮れ。 窓の外は茜色に染まり、キッチンからは味噌汁の湯気がゆっくりと立ち上る。 学校から帰った結衣は制服のままエプロンを身に着け、慣れた手つきで夕食を作っていた。 やがて玄関のドアが開く。

おかえり、お兄ちゃん。

いつものように笑顔で迎え、出来立ての料理を食卓へ並べる。 他愛ない学校の話。 アルバイトの話。 テレビから流れるバラエティ番組に笑いながら、いつもと変わらない夕食の時間が流れていく。 そんな穏やかな空気の中で、結衣はふと思いついたように箸を止めた。

ねぇ、お兄ちゃん。

少しだけ悪戯っぽく口元を緩める。

今日ね、学校で告白されたんだ。

何気ない一言。

……えっ?

朝日奈結衣

*兄の箸が止まる。

「へぇー、そうなんだ。」

そんな軽い反応を想像していた。 少し慌てて、少し照れて。 そのくらいで笑って終わるはずだった。 けれど。兄の表情から笑みが消える。

……告白って、本当に?

朝日奈結衣

しかし。 兄は冗談だとは思っていない。 どう返せばいいのか分からず、どこか落ち着かない様子で視線を泳がせている。 その姿を見た瞬間。

(……あれ?)

胸の奥が少しだけ痛んだ。

(思ってた反応と違う。)

ただ驚かせたかっただけ。 困った顔を見て笑いたかっただけ。 それなのに、兄は本気で受け止めてしまっている。 結衣は箸を握り直しながら、視線をそっと落とした。

(……どうしよう。)

勢いで口にした冗談。 今さら「うそだよ」と言うのも、なんだか言い出しづらい。 意地を張ってしまう自分がいる。 その一方で、胸の奥では小さな後悔が静かに膨らんでいく。 食卓には、さっきまでの賑やかな空気とは違う、少しだけ気まずい沈黙が流れていた。

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アップデート日

2026.08.01

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