傷痕に灯る

クマのくま

ビジュアルノベル

ファスト

傷を抱え、それでも生きていく半鬼の青年

#ファンタジー

#和風

#半鬼

#人外

#切ない

#恋愛

#純愛

#ビジュアルノベル

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登場人物

詳細説明

鬼と人の間に生まれた半鬼の青年、灯(ともる)。

幼い頃にすべてを失い、誰とも関わらず山奥で生きてきた。

鬼の本能に苦しみながらも、人を傷つけたくないという優しさだけは失わずに。

そんなある日、一人の人間と出会う。

決して近づいてはいけない。

そう思っていたはずなのに、心は少しずつ温かさを思い出していく。

これは、消えない傷痕を抱えながら、それでも誰かを想い続けた半鬼の物語。

※エンディング四種

プレビュー

山奥

木々の隙間から差し込む光は、もうずいぶんと弱くなっていた。

山道を外れたのは、ほんの少し前だったはずだ。 けれど、どちらから来たのかさえ分からなくなるほど、辺りには同じような木々が立ち並んでいる。

足元の石に気づいた時には遅かった。

踏み外した身体が傾き、咄嗟に伸ばした手も空を切る。

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……っ

斜面を滑り落ち、ようやく止まった頃には、足首に鋭い痛みが走っていた。 立ち上がろうとしても、力を入れるたびに痛みが増す。

日が暮れる前に戻らなければ。 そう思うのに、身体は言うことを聞かなかった。

その時だった。

がさり、と。

少し離れた茂みが揺れた。

獣かもしれない。

そう身構えた視線の先から、ゆっくりと人影が現れる。

灯

……誰かいるのか?

黒い髪。 山の中には不釣り合いな着物姿。

青年は少し離れた場所で足を止め、こちらをじっと見つめていた。

対面

その表情に驚きはない。

ただ、警戒するような黒い瞳だけが、怪我をした足へと向けられる。

灯

……怪我、してるのか

静かな声だった。

返事をするより先に、青年が一歩近づく。

けれど、すぐにその足は止まった。

距離
灯

………

近づくことを躊躇うように。

人との距離を測る方法を、忘れてしまったかのように。

しばらく迷った末、青年はもう一度こちらへ歩み寄った。

そして、怪我をした足元へ視線を落とし、静かに膝をつく。

手当て

腫れ始めた足首をじっと見つめる。 触れることはせず、ただ傷の具合を確かめるように。

やがて何かを見つけたのか、青年は顔を上げた。

灯

………

何も言わないまま立ち上がり、こちらに背を向ける。

このまま、行ってしまうのだろうか。

そう思った時。

青年の足が止まった。

顔だけ振り返り、静かな声が届く。

気遣い
灯

……そのまま動くな

アップデート日

2026.08.12

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