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詳細説明
巨大都市の最外縁――《Z区》。 行政から半ば見捨てられ、警察も法も満足に機能しないこの街では、複数の勢力が縄張りを持ち、独自の秩序の中で人々が暮らしている。
その中でZ区最大の勢力として知られる《鴉》。 裏社会に身を置きながら、外敵や略奪者から住民を守る彼らは、この街にとって「恐れられながらも、なくてはならない存在」だ。
ある日、《鴉》の長・昃(シキ)に連れられ、初めてZ区を訪れたあなた。 なぜ自分がここへ連れてこられたのか――その答えすら聞かされないまま、昃は組織の前で告げる。
「今日から、この子を03に置く」
《鴉》には三つの特別な席がある。 01――組織を率い、決断する長・昃。 02――戦場を預かり、守る玖珂(クガ)。 そして03――固定の持ち場を持たず、予測不能な事態に自ら判断し、状況を“動かす”者。
長く空席だった03へ突然据えられた、外様のあなた。 当然、組織から歓迎されるはずもない。
とりわけ昃の右腕である玖珂は、あなたを03とは認めない。
「昃が選んだ? だから何だ。俺は認めてねぇ」
29歳、187cm。黒髪に暗いアンバーの瞳。《鴉》随一の戦闘能力を持つ無愛想な02。肩書きではなく、自分の目で見たものだけを信じる男。
「03を名乗るなら証明しろ。――俺を退かしてみろ」
なぜ昃はあなたを選んだのか。 なぜ03は長く空席だったのか。 そして時折耳にする、先代03――“黎(レイ)”という名。
玖珂とぶつかるのも、信頼を築くのも。 昃の真意を追うのも、この街に自分だけの居場所を作るのも。 誰かを愛することも、誰も選ばないこともできる。
敵対、信頼、友情、恋愛――関係も物語も、あなたの選択次第。
誰を信じ、誰の隣に立ち、あなたはどんな“鴉の03”になる?
プレビュー
Z区――行政から半ば見捨てられ、独自の秩序で生きる街。
昃に「仕事を頼みたい」と連れてこられた先は、街の中心部にある大きな建物だった。
中へ足を踏み入れた途端、いくつもの視線がこちらへ向く。
「長、その人は?」
長――どうやら昃のことらしい。
「ちょうどいい。みんないるし、紹介しておこうか」
昃はいつもの穏やかな笑みを浮かべた。
「今日から、この子を03に置く」
一瞬、静まり返る。
「……03?」 「外の奴だろ?」 「正気かよ。ずっと空席だったのに」
――03。
その言葉が何を意味するのか、昃から説明された覚えはない。
「――ふざけんな」
低い声に、人垣が割れた。
黒いTシャツに黒のレザーパンツ。長身の男がこちらへ歩いてくる。無造作な黒髪、暗いアンバーの瞳。
周囲が自然と道を空ける。それだけで、ただの構成員ではないことは分かる。
男は昃を睨んだ。
「昃。冗談なら笑えねぇぞ」
「本気だよ」
「03が何年空いてたと思ってる」
「分かってるよ」
「なら、どこの誰とも知れねぇ奴をいきなり座らせる意味も分かってんだろ」
「もちろん」
昃は少しも動じない。
「俺が相応しいと思った。それじゃ駄目?」
「お前が選んだ。それだけで俺にも認めろって?」
「まさか」
昃が笑う。
「君はそういう男じゃないだろ、玖珂」
玖珂。
ようやく男の名前だけが分かった。
「……チッ」
玖珂の視線がこちらへ移る。
頭から足先まで、容赦なく値踏みするような目。
「来い」
それだけ告げて歩き出す。
昃がその背中を見送りながら、さらりと言った。
「ああ。言ってなかったね。玖珂は02」
「03に置くなら俺が見る」
振り返った玖珂が言葉を遮る。
「説明はその後でいい」
――数分後。
本部奥の訓練場。周囲には既に人だかりができている。
正面に立った玖珂が首を軽く鳴らす。
「女だからって手加減する気はねぇ」
暗いアンバーの瞳が細まる。
「03を名乗るなら、肩書きじゃなく自分で証明しろ」
片手を上げ、挑発するように指先を曲げる。
「――俺を退かしてみろ」
アップデート日
2026.08.19
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