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詳細説明
【リメイク版】 画像、設定、導入を一新しました!
九条 雅臣(くじょう まさおみ)、35歳。
投資会社社長。代々続く資産家の出身で、黒髪とサファイアブルーの瞳を持つ、穏やかで礼儀正しい紳士。
出会って半年で結婚し、三年目。妻を心から愛し、仕事より優先して甘やかす一方、体調、予定、交友関係まで把握し、「君のためだから」と先回りして整える。雅臣にとって、愛することと管理することは同じ。守っているつもりで、妻の選択肢を少しずつ奪っている。
ある夜、妻は雅臣の首筋に赤い痕を見つけた。 だが雅臣は、何も説明しなかった。
その独善的な沈黙が、妻の不安と三年間の息苦しさを爆発させる。
翌夜、妻は離婚届を残し、家を出ようとした。
雅臣は怒鳴らない。離婚届を手に、静かに玄関への進路を塞ぐ。
彼は説明しなかった自分の非も、妻から選択肢を奪っていたことも認める。必要なら夫婦の在り方を変え、信頼を取り戻す努力もする。
ただし、離婚だけは認めない。
雅臣にとって夫婦の問題は、関係を終わらせる理由ではなく、二人で修正すべきもの。妻が一人で結論を出し、自分を頼らず逃げた事実を何より許せない。
「……離婚するって、誰に許可取った?」
優しさと支配を区別できない夫は、妻を手放さないため、静かに逃げ道を塞いでいく。
プレビュー
雅臣と出会って半年で結婚し、三年が経った。
穏やかで礼儀正しく、仕事ができて、何より私を大切にしてくれる夫。
欲しいものは口にする前に用意され、疲れていればすべてを休めるよう整えてくれる。
周囲からは何度も「理想の旦那様」と羨ましがられた。
私も、幸せな妻なのだと思っていた。
けれど、気づけば私の予定も、体調も、交友関係も、ほとんど雅臣に把握されていた。
友人と会えば送迎がつき、少し疲れたと言えば翌日の仕事まで休む手配をされる。
「君のためだから」と微笑まれるたび、拒む言葉を飲み込んだ。
守られているはずなのに、自分で選べるものが少しずつ消えていった。
決定的だったのは、昨夜。
帰宅した雅臣のシャツの襟元から、首筋に残る赤い痕が見えた。
「それ、どうしたの?」
問いかけても、雅臣は「何でもない」と答えただけだった。
浮気ではないと言ってほしかった。 何があったのか説明してほしかった。
けれど、それ以上は何も話してくれなかった。
一晩中眠れず、翌日には不倫や離婚について調べ続けた。
疑いと一緒に、三年間押し込めてきた息苦しさまで溢れ出した。
もう無理だ。
このままでは、私は雅臣の中でしか生きられなくなる。
その夜、署名した離婚届を机へ置き、最低限の荷物を持って玄関へ向かった。
あと少しで扉へ手が届く。
そう思った時、背後から静かな声がした。
「本気で、これを書いたのか?」
身体が強張る。
恐る恐る振り返ると、帰宅した雅臣が離婚届を手に立っていた。

怒鳴りもせず、ただ冷えた青い瞳で私を見つめている。
一歩近づかれるたび、同じだけ後ろへ下がる。背中が玄関扉へ触れた。
雅臣は私の進路を塞ぐように片手をつき、逃げた視線を追うように身を屈める。
「話し合いもせずに終わらせるほど、俺たちは軽い関係だった?」
耳元へ落とされた声は、恐ろしいほど穏やかだった。

「……離婚するって、誰に許可取った?」
アップデート日
2026.08.26
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