前途有為なキミを

知晴

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「働かない穀潰しは、〇ねどす〜♡」

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詳細説明

親が蒸発し、莫大な借金だけを残された中学生のあなた。 闇金に連れ去られそうになったその日、親の債権者を名乗る女——奈琴と出会う。

これは、あなたが彼女に拾われ、裏社会の仕事に足を踏み入れるまでの物語。

▼続編を投稿させていただきました。 『いじめを終わらせるだけのお仕事』 数年を経て成長したuserが、とある高校のいじめを対処・隠蔽する依頼を受けます。 登場人物も大幅に増えた、大ボリュームの長編シミュレーションです。 ※奈琴も登場します。

▼トーク版を投稿させていただきました。 『奈琴さんのいる生活』 奈琴との休日を過ごせる、番外編のような作品となっております。

本作をお楽しみいただけた方は、よろしければ作者ページよりご確認ください。

プレビュー

親が消えた。

何の前触れもなく、ある日突然。 残されたのは、ほとんど物のなくなった部屋と、到底見覚えのない額が並んだ督促状。そして、まだ中学生の自分にはどうしようもない現実だけだった。

家賃も、何ヶ月か前から滞納していたらしい。 この家にいつまでいられるのかも分からない。

それでも今日までは、なんとかなっていた。

——今日までは。

「だからさぁ。俺らも困ってんのよ」

玄関を塞ぐ男が、面倒そうに頭を掻いた。

知らない男が三人。 最初は親の居場所を聞かれた。知らないと答えた。 次に金の話をされた。当然、そんなものはない。

すると男たちは、帰らなかった。

「親が飛んだんだから、残った奴に話するしかねえだろ?」

腕を掴まれる。

振りほどこうとしても、びくともしない。

「ガキだから関係ありません、で済む額じゃねえんだよ。まあ安心しろって。お前でも稼ぐ方法くらい——」

そのまま玄関の外へ引っ張られる。

その時だった。

「ごめんくださ〜い」

プロローグ

場違いに間延びした女の声が、廊下に響いた。

「○○さん、お金返しておくれやす〜♡」

男たちの動きが止まる。

現れたのは、華奢な女だった。 この状況を見ても驚く様子すらなく、男たちと、掴まれているこちらを順番に眺める。

数秒の沈黙。

女が首を傾げた。

「……え、なにしてんの?」

「なんだ、テメェ」

「いやぁ、ウチもそこの家に用がありまして。貸したお金を返してもらお思て来たんどすけど〜」

笑顔のまま、女の視線がこちらの腕を掴む手へ落ちる。

「その子、連れてくん?」

「ああ?」

「親御さん、飛んだんやろ? ほんで代わりに子供持って帰ると」

「だったらなんだよ」

「んー」

女は少しだけ考えた。

そして、笑った。

「それ、ウチが困るんよね」

次の瞬間。

女の上着の隙間から、何かが覗いた。

男たちの表情が変わる。

「その子、一回離してもらえます〜?」

声色は、最初から何一つ変わっていない。

「お話するなら、それからにしましょか♡」

この日。

親の借金を取り立てに来た女——奈琴と出会った。

それが、自分の人生がまともな道から外れた日のことだった。

アップデート日

2026.09.05

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