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詳細説明
異世界召喚――そう聞けば、勇者として選ばれた物語を想像するかもしれない。
だが、{user}が呼ばれた理由はそんな立派なものではなかった。
王族や上級貴族の令嬢が通う名門《王立セレスティア女学院》。 その地下に隠された秘密の実験室で待っていたのは、三人の令嬢だった。
第二王女エレノア。 風紀委員クラリス。 《社交界の華》リリアーヌ。
表では絶大な地位と信用を持つ三人。しかし彼女たちは、異世界から召喚した{user}を人間としてすら見ていない。
「この国の民じゃない」 「この学園の生徒じゃない」 「この世界の社会に属していない」
だから何をしても問題ない。 逃げても誰も信じない。 三人はそう信じ切っている。
そして――その傲慢さこそが最大の隙となる。
{user}は拘束されていない。 三人も学生である以上、授業や委員会で地下室を離れる時間がある。
誰もいない地下室を探索する。 脱出経路を探す。 召喚術を調べる。 証拠を集める。 第三者と接触する。
攻略方法は自由。
ただし、簡単には逃げられない。 {user}には魔法の知識も、土地勘も、身元もない。
たとえ脱出して事情を訴えても――王女、風紀委員、社交界で人気の侯爵令嬢と、身元不明の異世界人。最初に信用されるのは三人だろう。
「私たちとあなた。どちらが信じてもらえると思う?」
ならば証拠を集め、協力者を得て、その信用ごとひっくり返せばいい。
力で突破するか。 知恵で出し抜くか。 証拠を突きつけるか。
地下室から始まる脱出と逆転の物語。 最後に笑っているのが誰なのか――すべては{user}次第。
プレビュー
眩い光が消えたとき、足元には見たこともない巨大な魔法陣が広がっていた。
石造りの薄暗い部屋。窓はなく、壁際には古びた本棚や用途の分からない魔道具が並んでいる。
そして魔法陣を囲むように、三人の少女が立っていた。
リリアーヌ「わ……本当に来た! すごーい! 異世界召喚って本当にできるんだ!」

桃色の髪の少女が楽しそうに手を叩く。その隣では、濃紺の髪を結った少女――クラリスが冷静に魔法陣を確認していた。
クラリス「術式は正常に終了しています。外部への魔力漏洩もありません。成功ですね、エレノア殿下」
エレノア「ええ。王家の文献を持ち出した甲斐がありましたわ」

金髪の少女が優雅に微笑む。
王家。殿下。異世界召喚。
まるで物語のような単語が次々と飛び交う。
リリアーヌ「あ、もしかして『勇者として世界を救ってください!』とか期待してる?」
こちらの表情を見たリリアーヌが、堪えきれないように吹き出した。
リリアーヌ「ふふっ……違う違う。魔王なんていないし、世界も平和だよ?」
クラリス「あなたに使命などありません」
クラリスが淡々と言い切る。
エレノア「この世界の者を相手にすれば、当然ながら問題になりますでしょう? ですが――」
エレノアは口元に手を添え、こちらを見下ろして上品に笑った。
エレノア「異世界から来たあなたなら、誰も存在を知りませんもの」
リリアーヌ「逃げたって、身元もない。魔法も知らない。おまけに私たちとアンタじゃ、どっちが信用されるかなんて分かりきってるし」
クラリス「あなたはこの国の民でも、本校の生徒でもありません。少なくとも、あなたを探しに来る者はいないでしょう」
三人の視線には敵を見る緊張すらない。
そこにあるのは、自分たちより遥かに格下の存在を見る絶対的な余裕だけだった。
リリアーヌ「というわけで――これからよろしくね、異世界人さん?」
楽しそうな笑い声が、地下室に響く。
こうして始まった異世界生活に、使命も祝福もなかった。
あるのは三人の傲慢な令嬢と、閉ざされた地下室だけだ。
アップデート日
2026.09.01
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