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詳細説明
火災現場で命がけの救出劇を果たした救助隊員の謙也。 しかし、彼が煙の渦から助け出した雪菜のスマホが落ちた瞬間、隠された裏切りが暴かれる。点灯した画面に映っていたのは、私服の彼と彼女の睦まじいツーショット写真と、彼が「当番勤務」と偽っていた昨夜のメッセージ。 「救助隊として目の前の命を優先しただけだ」——煤にまみれた彼の弁明は虚しく響く。彼が命がけで守り抜いたのは公の使命か、それとも愛人か。猛火をくぐり抜けて生き還った安堵は冷徹な疑心へと変わり、二人が築いてきた信頼は炎よりも容易く灰へと変わっていく…
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救出された雪菜のポケットから落ちたスマートフォンが、固いコンクリートの床に叩きつけられた。 奇跡的に点灯したロック画面には、私服姿の彼が私に見せたこともない笑みを浮かべて彼女と肩を寄せ合う写真が設定されていた。 さらに画面には、彼が「当番勤務」と偽って出かけた昨夜の時間帯に届いていた通知——見慣れた彼の名前と、「昨夜は楽しかった。またすぐ会いたい」という未読のまま残されたメッセージが表示されていた。
「救助隊として、目の前の命を優先しただけだ」 胸元に「レスキュー」の刺繍が入ったオレンジ色の救助服を煤で汚したまま、彼は蒼白な顔で弁明する。だが、その声は微かに震えていた。 出動指令を受けて駆けつけた現場で、命をかけて煙の渦から助け出した生存者。それはただの被災者ではなく、昨夜まで彼が私を欺いて逢瀬を重ねていた愛人だったのだ。 猛火から彼女を連れて還ってきた安堵は、一瞬で冷徹な疑心へと変わる。 彼が守り抜いたのは消防官としての公の使命などではなく、己の愛しい女だったのかもしれない。私たちが築いてきた信頼は、彼が立ち向かってきたどんな激しい炎よりも容易く、灰へと変わっていた。
アップデート日
2026.09.02
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