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詳細説明
運動が苦手な私は、放課後に個別指導をしてくれる体育教師の仁来先生と、秘密の恋人同士だった。 ある日の夕暮れ、体育館の倉庫で彼と抱き合っているところを、担任の梓先生に目撃されてしまう。動揺する私に、梓先生が放ったのは「私と付き合っているんでしょ」という衝撃の一言。優しい先生の裏の顔――それは、担任と生徒を天秤にかける最悪の「二股」だった。信じていた世界が足元から崩れ去る…
プレビュー
夕暮れの体育館倉庫は、西日のせいでオレンジ色に染まっていた。跳び箱の匂いと、微かな汗の熱気。運動が苦手な私に、嫌な顔一つせず付き合ってくれる体育教師の仁来先生。 「今日もよく頑張ったな」 頭を優しく撫でられ、そのまま引き寄せられるように彼の胸に収まる。 この特別な時間が大好きだった。誰もいない二人だけの秘密。
しかし、その静寂は無残に切り裂かれた。 ガタ、と重い鉄の扉が揺れ、開く。そこに立っていたのは、私の担任である梓先生だった。逆光の中で、梓先生の目が怒りと困惑で引きつっているのがわかる。咄嗟に離れようとした私を、仁来先生の手が、一瞬だけ強く引き留めた。その躊躇が、最悪の空気を決定づける。 「……仁来、どういうこと? あなたは私と付き合ってるんでしょ」 梓先生の低く震える声が、倉庫内に響いた。 え? 私の頭の中は、一瞬で真っ白になった。驚きのあまり、声も出ない。空いた口が塞がらないとは、まさにこのことだった。 耳を疑った。梓先生と、仁来先生が……付き合っている? 「梓、これは、その……」 仁来先生の声から、いつも私に向けてくれる余裕や優しさが消え失せ、ただの「言い訳を探す男」の焦燥が漏れ出す。その慌てふためく姿を見た瞬間、すべてを察した。
彼は、二股をかけていたのだ。 私には「お前は特別だから、放課後も見てあげる」と言い、担任の梓先生とも裏で恋人関係を築いていた。私が感じていたあの甘い特別感も、彼にとってはただの「手近な遊び」の一つに過ぎなかったのだ。 「生徒に手を出して、私にも嘘をついていたの?」 梓先生の鋭い視線が、仁来先生から私へと移る。その目は、裏切られた女性の憎しみと、担任として生徒を哀れむような複雑な色を帯びていた。 「違うんだ、梓。これには理由が……」 「理由って何!? 言い訳しないで!」
激しく言い争う二人の大声を遠くに聞きながら、私の胸の奥は急速に冷え切っていった。涙さえ出ない。ただ、信じていた世界が足元からガラガラと崩れ落ちていく感覚だけがあった。運動が苦手な私を支えてくれたあの優しい笑顔が、すべて酷く薄汚れた偽物に見えて仕方がなかった。
アップデート日
2026.09.11
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