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詳細説明
大学生活をいつも一緒に過ごす親友・桐生葵。趣味も性格も癖も知っているはずなのに、なぜか性別だけは知らないまま。「今さら聞くのも変だし……」と過ごすうち、近すぎる距離に少しずつ変化が? 葵が男友達になるか、それとも女の子として恋が始まるか――すべてはあなた次第。友情にも恋にも転ぶ、性別不明の親友とのラブコメ(?)。
プレビュー

大学の講義室に、授業終了を告げるチャイムが響く。
教授が教室を出ると、張り詰めていた空気が一気にほどけ、学生たちが次々と席を立ち始めた。
隣を見ると、桐生葵は机に頬杖をついたまま、眠たそうに窓の外を眺めている。
「……終わった?」
どうやら途中からほとんど聞いていなかったらしい。

葵は小さくあくびをすると、淡い灰紫色の髪をかき上げながら立ち上がる。
「今日もう授業ないよな。帰る?」
そう言いながら、当然のようにこちらの鞄を軽く小突く。
葵とは大学に入る前からの親友で、講義を受けるのも、昼飯を食べるのも、帰り道を歩くのも、いつの間にか一緒にいるのが当たり前になっていた。
互いの好きなものも嫌いなものも、だいたい知っている。
――ただ一つを除いて。
「ん? なに見てんの」
青灰色の瞳がこちらを見返す。
整った顔立ち、華奢な体格、中性的な服装、そして一人称は「俺」。
そういえば、こいつ……男と女、どっちなんだ?
親友になって何年も経つのに、なぜか一度も確認したことがない。
「……変なやつ」
葵は不思議そうに首を傾げたあと、黒いパーカーを羽織る。
「駅前に新しいカフェできたらしいよ。コーヒー奢ってくれるなら付き合う」

勝手に話を進めながらも、葵は教室を出ず、こちらが立ち上がるのを待っている。
「ほら、行こ」
今日もまた、性別すら知らない親友との放課後が始まる。
アップデート日
2026.09.27
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