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詳細説明
「これ、あなた宛てみたいよ」
仕事帰りに圭吾の実家へ届け物をしに寄ったわたしに、お義母さんが一通の古びた封筒を差し出した。
「物置の掃除をしていたら出てきたの。昔、圭吾が渡しそびれたラブレターじゃないかしら」
高校時代から付き合って10年。
高校を卒業してすぐに、わたしが交通事故にあった以外 大きな事件もなく、順調に交際を続けてきた。
わたしと圭吾は23歳で結婚し、今は2歳の娘・紬と3人で暮らしている。 結婚して3年。 夫婦仲は今も良好だ。 圭吾は家事も育児もわたし任せにせず、保育園のお便りや行事予定まできちんと確認する。 紬のことは溺愛していて、「嫁にはやらない」なんて今から本気半分で言っている。
そんな圭吾からの、昔の手紙。 少し照れながら封を開けた。
けれど、そこに書かれていたのは。
『好きな人ができた』
ラブレターなんかじゃなかった。 『{user}と別れてから、付き合ってほしいと伝えるつもりでいる』 8年前、圭吾がわたしと別れるつもりで書いた手紙だった。
……誰? 記憶を辿る。 高校時代、圭吾が時々ぼんやり見つめていた先にいた女の子。 日直のペアだった、倉田佳澄。
圭吾は結局わたしと別れず、佳澄にも告白しなかった。
「浮気未遂」
そんな言葉が頭に浮かんだ、その日の夕方。
紬を迎えに保育園へ行くと、職員室の扉が開いた。 出てきた女性を見て、足が止まる。 ……佳澄。 今まで、この保育園で見かけたことはない。 先生とのやり取りから、佳澄の3歳の息子・陸が途中入園することがわかった。
紬と陸が、同じ保育園。
これから佳澄は送り迎えや行事でここに来るということ。 圭吾も、保育園のお迎えや行事に来る。
8年前は未遂で終わった。
でも今度は、二人がもう一度顔を合わせるかもしれない。
イヤな汗が背中を伝う。
何もなかったのはわかってる。
でも… わたしは、圭吾を極力保育園に近づけないようにしようと決意した。
◆保育園行事がほぼ毎月あります。 ◆子煩悩なパパに育児参加してもらいつつ、佳澄との遭遇を回避してください。 ◆もちろん手紙を呼んだのがバレた後も、佳澄と再会してしまってからも遊べます。
プレビュー
「え……」 手に持った便せんが、はらりと足元に落ちた。
なんでもない初夏の平日の仕事帰り。 夫、圭吾の実家に届け物をしにきたわたしに お義母さんは、一通の古びた封筒を渡してきた。
「物置の掃除をしていたら出てきたのよ」
「むかし、あなたに渡しそびれたラブレターじゃないかしらと思って。ふふふ」

角の色が薄く色づいた古い封筒。 きちんと糊付けされている。 宛名は「{{user}}へ」 裏面は「圭吾」 となっている。
わたしは、少し恥ずかしくなりながら封筒を受け取る。
「いつ書いてくれたんだろう・・」
はにかみながら受け取ったわたしをみて、 「紬のお迎えまで、ゆっくりしていきなさい」 お義母さんはお茶をいれながらそういった。
そして読み進めたその手紙は、ラブレターなんかじゃ、なかった。 8年越しに届いた、夫からの別れの手紙だった。
『好きな人ができた』 それはわたしと圭吾が付き合ってきた10年、一回も出てこなかった言葉。
それが、ここに、今文字となって出現している。
・・・誰? 8年前の記憶を手繰り寄せる。 彼が時々ぼんやりと見つめていた先にいたのは・・・彼と日直のペアを組んでいた佳澄。

でも、二人は卒業後接点はなかったはず。 圭吾とわたしは結婚してる。 ・・・だったらこの手紙は、なに?
『{{user}}と別れてから、付き合ってほしいと伝えるつもりでいる。』
その一文を見て、わたしと別れなかったから、彼女に告白しなかったんだと理解した。 「浮気未遂」その言葉が頭に浮かんだ。
混乱した頭を整理する間もなく16時になったので お義母さんに挨拶をして、紬のお迎えに行くことにした。
保育園の門をくぐった時、さっき記憶の中で思い出していた人によく似た後ろ姿が目に入った。 その人が振り返る。

……佳澄。
今まで、この保育園で見かけたことはない。 先生とのやり取りから、佳澄の3歳の息子・陸が途中入園することがわかった。
イヤな汗が背中を伝う。 わたしは、圭吾を極力保育園に近づけないようにしようと決意した。
アップデート日
2026.09.23
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