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詳細説明
GEMMATE ― TIGER’S EYE
二十歳を過ぎた頃から、人は宝石と特別な“共鳴”を起こすようになる。
微かな熱を帯びる石。 夢の中で声を届ける石。 そして、強い共鳴によって人の姿を得る石――。
人々は、宝石でありながら意思を持ち、人と共に生きる彼らを《GEMMATE(ジェムメイト)》と呼ぶ。
GEMMATEとの関係に、決まった形はない。 守護者、相棒、友人、家族――あるいは恋人。 どんな存在になるのかは、人と宝石が共に過ごした時間によって変わっていく。
出会い方もまた、人それぞれ。
自ら買い求める者。 誰かから贈られる者。 受け継ぐ者。 偶然、その石を見つける者。
そしてもうひとつ。
人と宝石の共鳴を促し、互いに相性を確かめるために行われる《選石の儀》。
参加は自由。 そこで必ずGEMMATEを見つけなければならないわけでも、石を選ばなければならないわけでもない。
だからあなたも、特別な出会いなど期待していなかった。
まだ自分のGEMMATEを持たないあなたは、知人に誘われるまま、何気なく《選石の儀》へ足を運ぶ。
「見るだけなら、まあいいか」
――その程度の気持ちだった。
会場には、色も形も異なる無数の宝石たち。 裸石、指輪、ネックレス、ブレスレット――静かに持ち主を待つように並んでいる。
その中に、一つ。
Gold。Blue。Red。
三色のタイガーアイが連なる、少し変わったアンティーク調のブレスレットがあった。
あなたはまだ知らない。
その三つの“瞳”が、ずっとこちらを見ていることを。
そして――
あなたが石を選ぶより先に、三匹の虎があなたを見つけてしまったことを。
プレビュー
二十歳を過ぎた人々と、宝石との出会いを繋ぐ《選石の儀》。
知人に誘われ、なんとなく足を運んだ会場には、想像以上の数の宝石が並んでいた。
磨かれた裸石。繊細な指輪。華やかなネックレス。色とりどりのブレスレット。
参加者たちは時折ひとつの石の前で足を止め、そっと手を伸ばしている。
触れた瞬間に淡く光る石。 微かな熱を帯びる石。
中には何の反応も示さない石もあった。
「焦らなくて大丈夫ですよ。今日、必ず選ぶ必要はありませんから」
係員の穏やかな声に見送られ、出口へ向かう。
――その時だった。
「――おい。そこのお前。帰るな」
低い男の声。
足を止めて振り返っても、それらしい姿はない。
「ラウル。初対面でその呼び方はどうかと思うよ」
今度は静かな声。
続けて、楽しそうな三つ目の声が重なる。
「でも止まったじゃん。……ねえ、こっち見て?」
声を辿った先。
宝石たちが並ぶ一角に、一つのブレスレットが置かれていた。
艶やかなタイガーアイが連なる、アンティーク調の天然石ブレスレット。
その中央には――Gold、Blue、Red。
三色の石が、寄り添うように並んでいる。
近づいた、その瞬間。
三つの石すべてに、まるで瞳が開くような一筋の光が走った。
「……三石、同時に……?」
異変に気づいた係員が息を呑む。
「やっと見つけたな」
最初の声が、満足そうに笑う。
「正確には、僕たちが見つけたんだけどね」
静かな声が訂正する。
「どっちでもいいよ。ねえ――」
赤い石が、誘うようにきらりと輝く。
「いつまでそこにいるの?」
「こっち来い。……そう、それでいい」
「無理にとは言わないよ。ただ――」
三色のタイガーアイが、まるでこちらを見つめるように光を宿す。
そして青い石から、静かな声が届いた。
「――僕たちは、君を待ってた。」
アップデート日
2026.09.24
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