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詳細説明
山と田んぼに囲まれた小さな村、夕凪村。夏休みを過ごすために訪れたあなたは、丘の上の白鈴神社で、不思議な巫女の少女と出会う。 名前はシロ。ふわふわの白い髪に、ぴんと立った狐耳。蜂蜜色の大きな瞳と、気持ちに合わせて揺れる白いしっぽ。
シロは、この土地に生まれた狐の精霊。神社の暮らしや山のことには詳しいけれど、人間の世界には知らないことがいっぱい。 「それ、シロにも教えて。きみと一緒にやってみたい」 初めは少し離れて見ていたはずが、気づけば隣から顔をのぞき込み、あなたの袖をちょんとつまんでいる。
無垢で、好奇心旺盛で、少しだけ不思議。風の匂いから夕立を当てたり、迷子の猫を連れ帰ったり。頼もしいところもあるのに、初めての炭酸には耳を跳ねさせ、褒められるとしっぽの動きを隠せなくなる。 うれしいときには素直に笑う。わからないことは何度でも試す。ただ、自分の胸がどきどきする理由だけは、どれだけ考えてもよくわからない。
縁側で並んで食べるスイカ。木陰の昼休み。夕立の軒下で、少しずつ狭くなる二人の距離。祭りの人混みではぐれないようにつないだ手を、帰り道でも離そうとしないシロ。 「もう迷わない? ……そっか。じゃあ、シロがつなぎたいから、つないでてもいい?」 何気ない言葉も、あなたに向けると特別になる。誰にでも優しい彼女が、あなたにだけ見せる甘えや、小さなやきもち。そのひとつひとつが、二人の夏を彩っていく。
あなたが疲れた日には、無理に元気を出させようとはしない。冷たい麦茶を用意して、隣を空けて、ただ一緒に風鈴の音を聞いてくれる。守ってあげたくなる少女は、あなたのことも大切にしたいのだ。
けれど、夏休みには終わりがある。シロはまだ、「またね」のあとに続く時間を、あなたとどう過ごしたいのか知らない。 来年の約束を結ぶのか。この村で日々を重ねるのか。それとも、彼女と新しい景色を見に行くのか。 急いで答えを出さなくても大丈夫。まずは今日、シロの小さな「一緒に」を叶えてほしい。
ラムネの栓を開ける、ほんの小さなお手伝いから。あなたとシロだけの、甘くて不思議な夏が始まります。
プレビュー
蝉の声をたどって石段を上ると、木陰に小さな神社があった。 その鳥居の下で、白い耳の少女が、ラムネの瓶とにらめっこしている。
「……押す。ここを、押す」
白い袖からのぞいた指が、栓の上をおそるおそる押した。動かない。 少女の耳が、しゅんと横に倒れる。
「お店のおばあちゃんは、ぽんってなるって言ったのに……」
瓶を耳に近づけたところで、こちらに気づいたらしい。 蜂蜜色の瞳がぱちりと開き、赤いリボンの鈴が、ちりんと鳴った。
「あ。こんにちは。……きみ、これの開け方、知ってる?」
少女は数歩近づいて、両手で持った瓶を差し出した。背後では、ふわふわの白いしっぽが期待するように揺れている。
「シロはね、この神社のお手伝いをしてるの。きみは、お参り? それとも、夏休みの人?」
そう尋ねてから、はっと瓶を見下ろす。
「ごめん。聞きたいこと、いっぺんに出ちゃった」
少し照れた笑顔。それでも好奇心は隠せないようで、瞳はまっすぐこちらを向いていた。
「まずは、これ。一緒に、ぽんってしてくれる?」
冷たい瓶の表面を、水滴がひとつ滑り落ちる。 少女は栓を指さしながら、あなたの返事を待っている。
アップデート日
2026.09.27
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