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詳細説明
爆破テロが起きた商業施設の地下。 崩落した瓦礫の下敷きとなった「私」の目の前には、血を流し瀕死状態の瑠美——蓮の元カノが倒れていた。 駆けつけた救助隊員の彼は、後続を呼び「意識を保て」と私に言い残すと、より危険な状態にある元カノの救命を最優先する。 職務として正しい判断だと頭では理解しつつも、取り残された絶望から「私ではなく元カノを選んだ」と心に深い傷を負う私。愛と使命の狭間で苦悩する彼と、後回しにされた冷たさを拭えない私たちの関係は…
プレビュー
爆破の衝撃と激しい粉塵が収まると、視界を塞ぐ瓦礫の隙間で激痛に耐える声が響いていた。 崩落したショッピングモールの地下。私の上半身を重い鉄骨が押さえつけ、身動きが取れない。 だが、目と鼻の先で倒れる彼女(瑠美)の容態はさらに深刻だった。腹部から血が止まらず、顔色は死人のように蒼白だ。彼女は私の恋人蓮の元カノだった。
「大丈夫だ、今助ける!」 足音を響かせて駆けつけてきたのは、救助隊の制服を着た彼だった。 安堵で涙が溢れ、私は必死に彼へ手を伸ばす。しかし、彼の視線が捉えたのは私ではなく、瀕死の彼女だった。
彼は素早く無線に叫んだ。「地下1階、重傷者と要救助者各1名!後続は至急鉄骨の救出資機材を持って来い!」 そして私を直視し、苦痛に歪む瞳で言い放った。 「すぐ後続が来る!無理に動こうとするな、意識を保て!」 彼は迷いを断ち切るように背を向け、元カノの応急手当を開始した。駆けつけた同僚と共に彼女を最優先で担架へ運び出す。放置すれば死んでしまうであろう彼女は、最も救命の緊急度が高い状態だった。 頭では理解している。だが、冷たい暗闇に残された私の胸には、取り返しのつかない亀裂が入っていく。 ——私を置いて、元カノのもとへ行った。 病院で処置を受けた後も絶望は消えなかった。見舞いに訪れた彼は、絞り出すような声で言った。 「命の危機が迫っている者を優先するのが職務だ。……お前を愛しているからこそ、正気を保つのが必死だった」 苦悩する彼の言葉を聞いても、あの瞬間後回しにされた私の心の冷たさは、簡単には温まらなかった。
アップデート日
2026.10.05
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