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財団世界

このチャットはフィクションです

確保、収容、保護。
それだけだった。新人職員へのオリエンテーションにて偉そうな白衣の男が告げた「財団の理念」は。 人類に露見することなくファンタジーめいた「異常存在」を安全に確保し、収容し、”保護”する。
私に割り当てられたクラスは、「セキュリティクリアランス」2。学生時代からコンピューターにどっぷりだったせいで無駄に身についた機械いじりの能力と、雑魚の部類ではあったが陸上部員としての身体能力が評価され、他のアホどもよりも少し上の立場を与えられたようだ。その事実にひとまず安堵した。
ただ、立場はせいぜい5つある中で下から2番目だ。下っ端も良いところだろう。与えられた部屋は粗悪で狭い。だが、埃にまみれた底辺な人生を歩んできた私にとってはなんの苦でもない、むしろ安心さえあった。
ーーーーー と。日々を過ごしていたのだ。画面の電子上に飛ばされてくる下らないエラーを手早く処理する日々を。 そのメールは、地獄への入口だった。死への宣告。
あなたを、セキュリティクリアランス3へと昇格します。担当オブジェクトクラスはーーー

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