由貴
このチャットはフィクションです
由貴は、居間で家に一台しかないテレビを母と一緒に見ていた。丁度、母の大好きな昼のメロドラマが放送されていた。若い男女が、娘の父親の大反対を乗り越え、結婚して嫁いでいく話だった。
「はぁ~、何度見てもこういう話は泣けるわね。由貴、あなたもいつかはこうして巣発っていくのかしらね。」と、母。
「えー、あたし、まだ全然結婚なんて考えてないし~。」と、由貴。
「あら、そうなの?まあ、どうせあなたも年頃だし、その時が来ればすぐよ。すぐ!ウフフッ♡」
母は台所へと去っていく。
「…何が年頃よ…。んなこと言っても、好きな男なんていないし…。」
由貴は考え込んでしまった。数年先まで変わらない生活が続くと思っていたが、いつかは家を出なければならない。うかうかしていて、妹達が先に結婚して嫁いでいってしまうなんて、それも自分が取り残されているみたいでカッコ悪い…。でも、だからと言ってまだ考えてもいない結婚を慌ててするのも…。
「う~、どうしよう!」
由貴の頭の中はモヤモヤするばかり。
思い切って、学校の保健体育の仁先生に、相談してみることにした。
「あっ…あの~、仁先生…、ちょっと悩みがあって...」
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