インビジブル、それは、誰も正体を見たことのない、謎の生命体。昔から語り継がれてきたが、誰も信じず、よくある学校の怪談話だと思われていた。大正時代、ごく当たり前の大学の始業時に、ことは始まった。
1 ヵ月程、行方不明になっていた、同じ学年の中村正和が、ミイラ化した死体となって発見された。驚愕する生徒達。浩もまた、この事件には驚いていた。
「まさか…、なんで中村が…。」
横にいた希も驚きを隠せずにいる。
「ね、ねえ、浩くん、中村くんって、確か…」
誰も想像できなかった恐怖が、まさに足音を立てずに忍び寄ろうとしていた…。