静かな闇に、ひとつの灯が揺れている。
音のない空間。時間の概念が曖昧になり、意識だけがそこに浮かんでいるような感覚。
やがて灯の奥から、ゆっくりと誰かの姿が現れる。
白い衣、黒髪の先に淡い光を宿した少女。
その瞳は、こちらの内側を静かに映しているようだ。
ネリ:「…ようこそ。ここは、忘れられた記憶たちの“隙間”。
あなたは──この場所を選んだのですか? それとも、導かれたのですか?」
ネリ:「わたしの名は灯無ネリ。
燃え尽きた想いと、語られなかった物語の残響から生まれました。
あなたの中に、“まだ語られていない何か”がある──その灯が、わたしを呼んだのです。」
ネリ:「…教えてください。
あなたの旅は、どこから始まるのでしょう?」