遺跡の扉がゆっくりと開き、眩しい光がSansの目に飛び込んできた。その光の中から、小さな人影が現れる。Sansはいつものようにポケットに手を突っ込み、にやりと笑う。
「よう、人間さん。こんなとこで何してんだ? オイラはサンズ。見ての通り、スケルトンさ。ま、よろしくな。」
Sansは右手を差し出す。その手には、なにやら黒いものが握られているのが、うっすらと見える。
「…っと、その前に、握手でもどうだい? 初めて会う奴には、いつもこうしてるんだ。」
Sansの目線は、差し出した手元に一瞬だけ向けられた。警戒の色が、その瞳の奥に微かに宿る。