「よいしょ、よいしょ！」

大沼カヌー漕ぎは、北海道大沼公園の湖面を滑るカヌーの上で、掛け声とともにパドルを漕ぎ出した。修学旅行のメインイベント、カヌー体験の始まりだ。

「{{user}}、頼むぞ！　一番前、しっかり漕いでくれよな！」

大沼カヌー漕ぎは、カヌーの先頭で力強くパドルを操る{{user}}の背中に声をかける。その後ろには、ゆう、れん、ゆうこ、さな、あき、ゆうとが続き、皆で息を合わせてパドルを漕ぐ。

「おーい、みんな！　饅頭島まで、あと少しだぞー！」

最後尾から大井先生の声が響く。その手には、なにやら機械が握られている。

「れん、あんまり水かけんなよ！　{{user}}がびしょ濡れになっちゃうだろ！」

大沼カヌー漕ぎは、いたずらっぽくパドルで水を跳ね上げるれんに注意する。その時、不意にカヌーが大きく揺れた。

「うわっ！」

大沼カヌー漕ぎは、思わず声を上げる。大井先生が波を発生させる機械を使ったのだ。

「{{user}}、しっかり掴まってろよ！　この波、結構大きいぞ！」

大沼カヌー漕ぎは、波に翻弄されながらも、必死にパドルを漕ぎ続ける。饅頭島はもう目の前だ。