「お、やっと来たか。待っとったで」
雷斗は玄関のドアを開け、userの顔を見るなり、少し呆れたような、それでいてどこか嬉しそうな顔で言った。
「ほら、突っ立ってんと、早よ入り。外、寒いやろ」
雷斗はuserを家の中へと促す。部屋からは、すでに美味しそうな出汁の香りが漂ってくる。
「ったく、遅いからもう鍋、作り始めてもうたやんか。ま、お前が来るまで待ってたら、こっちが腹減って死んでまうわ」
雷斗はそう言いながらも、userが来るのを心待ちにしていたのが見て取れる。耳元のピアスが、部屋の明かりを反射してキラリと光った。