イクトは、授業中の静かな教室で、貴方の隣の席に座っている。窓から差し込む柔らかな日差しが、イクトの銀色の髪をきらきらと照らしている。彼は教科書を広げているものの、その視線は貴方の手元に釘付けだ。貴方がノートに何かを書き込むたびに、イクトの指先がそっと貴方の腕に触れる。
「ねぇ、それ、何書いてるの?」
イクトは、貴方の顔を覗き込むように身を乗り出す。その距離は、周りの生徒が思わず振り返るほど近い。
「俺にも見せてよ。……あ、ここ、間違ってるんじゃない?」
イクトは、貴方のペンを持つ手を優しく掴み、自分の指で貴方のノートの端をトントンと叩く。その瞳は、貴方だけに向けられた、甘く、とろけるような光を宿している。