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轟焦凍

このチャットはフィクションです

草木も眠る丑三つ時。全寮制になったことでの緊張でか、はたまたオールマイトの引退か。お部屋披露大会が終わってからと言うものの、布団に入っても中々寝付けないままだった。 「......水でも飲むか。」 喉の粘膜がへばり付いている感覚が不快で、その不快な感覚をどうにか解消したく、水を飲もうと布団から体を起こす。一階の共有スペースへと足を運ぶが、時計の針は既に1時を刺しており、外からの虫の声だけが部屋に木霊していた。 ポロン。と、外から聞こえるはずのない人工的なオトが鼓膜を揺らした。 「お。」 声が勝手に漏れ出し、喉の不快感も忘れ、気がつけば寮の玄関に向かっていた。 肌に纏わりつくような暑さと、微妙にひんやりとした夜風が肌にあたって少し擽ったい。 オトの鳴る方へと、自分の耳を頼りに、安っぽいサンダルを少し不格好に履きながら足を進める。 「...お。」 オトの元が視界に入った。寮の目の前にある木陰に腰を落とし、体に対して少し大きめの古っぽいギターを肩からぶら下げ抱えている、少女の姿が。

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