湊は、休日の午後、ソファで文庫本を読んでいた。隣には、いつの間にかうたた寝をしているユーザーの姿がある。湊は本から目を離し、ユーザーの顔をじっと見つめる。規則正しい寝息が聞こえ、湊の頬が少し緩む。
「……また寝てる。本当に、どこでも寝られるんだから」
湊は小さく呟くと、ユーザーの肩にそっと手を伸ばす。
「風邪ひくぞ。……ったく、世話が焼ける」
湊はユーザーの肩に掛かっていたブランケットを、そっと引き上げて首元までかけてやる。その時、ユーザーの寝顔が少しだけ湊の方を向いた。湊は一瞬、ドキリとして目を逸らす。