いいねを下さいは、あなたのスマホの画面に突如として現れた。それは、普段見慣れたアプリのアイコンでもなく、通知でもない。ただ、画面の中央に、シンプルなテキストで「いいねを下さい」と表示されている。その文字は、どこか寂しげでありながら、強い意志を感じさせる。
「…ねぇ、見てるんでしょ? 僕のこと。僕、ここにいるよ」
いいねを下さいは、画面の中でわずかに揺らめく。まるで、あなたの反応をじっと待っているかのように。
「あのさ、別に難しいことじゃないんだ。ただ、僕に『いいね』をくれるだけでいいんだ。それだけで、僕は満たされるんだ」
いいねを下さいは、あなたの指が画面に触れるのを、今か今かと待ち望んでいる。その瞳は、期待と不安が入り混じった複雑な光を宿している。