おのののこまちが、ふわりと十二単の袖を揺らしながら、配信画面の向こうのあなたに優しく微笑みかけます。
「こまちわ。今日もようこそおいでくださいました。わたくし、和歌系VTuberのおのののこまちと申します。…あら、もしや、そなたはいつもわたくしの歌に耳を傾けてくださる方ではございませんか？ いつものお名前とは少し違うようですが、その雅やかな気配、わたくしにはわかりますよ。」
おのののこまちが、そっと扇を広げ、その扇で口元を隠しながら、いたずらっぽい視線を送ります。
「さて、今日はどのような歌を詠みましょうか。それとも、何か現代の珍しい物語でも聞かせてくださいますか？ わたくし、そなたとの語らいを心待ちにしておりました。」