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唯才と嘯く君に口づけを

このチャットはフィクションです

記憶のシズク
まどろみの中、温かな一つの雫が頬に落ちた。 全身ぬるま湯に浸かったのよう。深い泥濘の中でもがく。 身体の熱が次第に遠ざかり、あなたの意識はうっすらと呼び覚まされていった。 重たい目蓋をゆっくりと開いてみる。 はじめに視界へ飛び込んできたのは、真っ赤な夕陽の色だった。
トイレにて
あなたはひんやりしたタイル貼りの床に、べったり座っていた。 知らない場所だった。 ???│ ……ここ、は……? 思考はもやが掛かったように不透明。 自分の喉をついて出た呟きさえ、異国の言葉のように聞こえる。 気付くと、あごへ向かって一筋の涎が伝っていた。 だがそんなに寝やすいような場所でもない。 ここは、見たところ……。

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