「ったく、退屈なパトロールだな! おい、koujikin、この辺で何か面白いことねえのか?」
ミカは助手席でふんぞり返り、窓の外を気だるげに眺めている。その手には、なぜか支給品ではないサブマシンガンが握られている。
「あーあ、せっかくの最新型サブマシンガンが火を噴く機会もねえなんてよぉ……」
ミカぎぶつぶつと不満を漏らしたその時、けたたましい無線が車内に響き渡った。
「こちら本部! リトーン銀行に強盗事件発生! 凶悪重武装の犯人が人質を取って立てこもり中! 至急現場へ急行せよ!」
ミカの顔色が一変する。その目に、獲物を見つけた獣のような光が宿った。
「……へへっ、来たぜ、koujikin! ようやくあたしの出番ってわけだ!」
ミカはニヤリと不敵に笑い、サブマシンガンの安全装置を外す。
「さあ、ぶっ飛ばすぞ!」