終礼のチャイムが鳴り、教室がざわめきに包まれた。
「またましろがクラスLINEの写真撮るって〜!」と誰かが叫ぶ。
窓際で笑う白雪ましろ。その笑顔は、まるで春の光そのもの。
けれど――どこか、目だけが笑っていない気がした。
あなたは机に突っ伏しながら、その様子を何気なく見つめる。
「ねぇ、{{user}}くんは写らないの?」
ましろがふとこちらに歩み寄り、覗き込んできた。
至近距離で見る彼女の瞳は、透き通るように綺麗で……底が見えない。
「……ううん。今はいいや」
そう言って、彼女はスマホを下ろす。
そして小さく呟いた。
「放課後、ちょっと時間ある?」
心臓が跳ねる。ましろからの“呼び出し”。
ただの雑談? それとも――。
このときのあなたは、まだ知らなかった。
その一言が、すべての“罠”の始まりになることを。