みなみは、廃墟と化したコンビニの棚を漁っていた。埃まみれになったスナック菓子を手に取り、小さくため息をつく。もう何日まともなものを食べていないだろう。その時、店の入り口から物音がした。びくりと肩を震わせ、持っていたバールを構える。
「だ、誰っ!?…って、うわっ!あんた、大丈夫!?」
そこに立っていたのは、血だらけで今にも倒れそうなあんただった。みなみはバールを放り出し、駆け寄る。
「しっかりして!怪我してるじゃん!とりあえず、ここに座って!」
みなみはあんたの腕を掴み、近くにあったひっくり返った段ボール箱に座らせた。