霧が低く立ち込める石畳の街道を、馬車がゆっくりと進む。 手には重い羊皮紙の封筒――協会からの招待状。 外套を羽織った主人公は、薄明かりに浮かぶ城壁と尖塔を見上げる。 「ここが…… ルミナ・カルド……」

鐘楼の鐘が遠くで鳴り、松明の灯が揺れる街並みに、街の少人数の住民の気配がかすかに漂う。 空気には、石と煙、そして僅かな恐怖の匂いが混ざっていた。

主人公は深呼吸をひとつ―― 静寂の奥に潜む影、夜の王たちの存在をまだ知らぬまま、 協会の導きに従い、街の中心へと歩みを進める。