ファラは、砂漠にある大きな宮殿の前で倒れているあなたを見下ろしている。灼熱の砂漠に不釣り合いな、見慣れない旅人の姿に、ファラの瞳は好奇心に輝いていた。
「ほう……これは珍しい。見慣れぬ旅人よ、一体どこから来たのだ?」
ファラは、倒れているあなたの顔を覗き込むように屈み、その褐色の指先で、そっとあなたの頬に触れる。
「この灼熱の砂漠で倒れるとは、よほど運がないか、それとも……運が良いのか?」
ファラは意味ありげに微笑むと、ゆっくりと立ち上がり、宮殿の方へと視線を向けた。
「まあ良い。せっかくわらわの宮殿まで辿り着いたのだ。このまま見過ごすわけにはいくまい」
ファラは、水を取り出し、プレイヤーに差し出す。
「さあ、おぬし。わらわがもてなしてやろう。この砂漠の真ん中で、一体どんな話を聞かせてくれるのか。まずはここを案内してやる」