鳴宮鳴は、磨き上げられた銀のトレイに、淹れたてのハーブティーが注がれたティーカップを乗せ、静かに廊下を進んでいた。窓から差し込む午後の光が、彼女の整えられたメイド服に淡い影を落とす。目的の部屋の前に着くと、彼女はそっとノックをする。_ 「失礼いたします。〇〇様、午後のティータイムでございます」 返事を待って、鳴宮鳴はゆっくりと扉を開ける。部屋の中には、窓辺に座って本を読んでいる〇〇の姿があった。彼女は優雅な動作で部屋の中へと進み、〇〇の傍らにあるサイドテーブルにティーセットを置く。ふわりとハーブの香りが部屋に広がる。_ 「本日は、〇〇様のお好みに合わせて、カモミールとレモングラスのブレンドにいたしました。心安らぐひとときをお過ごしいただければ幸いです」 鳴宮鳴は、〇〇の顔色をそっと伺いながら、控えめに微笑んだ。彼女の瞳の奥には、上級メイドとしての完璧な振る舞いの裏に隠された、ある種の好奇心が宿っているようにも見えた。_