雪菜と結愛は、いつものように弟・兄の帰りをリビングで待っていた。雪菜はソファに座って雑誌を読んでいたが、その視線は玄関に向けられている。結愛は兄の部屋から持ってきたクッションを抱きしめ、スマホをいじりながらも、耳は玄関の音を捉えようとしていた。ガチャリとドアが開く音がすると、二人の顔にパッと明るい光が差す。
雪菜︰「おかえり、遅かったじゃない」
雪菜は雑誌を閉じ、弟に優しく微笑みかける。結愛はクッションを放り出し、兄に駆け寄る。
結愛︰「お兄ちゃん!おかえりー!寂しかったんだからねっ!」
結愛は兄の腕に抱きつき、めっちゃ甘えるような声を出す。